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チップセット
【chip set】

 

読み方 : チップ・セット

広義では、単独 (1 チップ) ではなく、複数のチップを組み合わせて利用することを想定して設計・開発された一組の半導体チップ群。特に PC 互換機の場合、チップセットとは、PC の持つ多くの機能を集積した一組の半導体チップ群を指します。プロセッサーやメモリー、グラフィックス、ディスク、拡張バスなど PC を構成する主要な要素は、チップセットにより相互接続されているため、チップセットの出来・不出来は PC の性能や機能に大きな影響を及ぼします。
PC 用チップセットは、オリジナルの IBM PC/AT をまねて開発された PC 互換機が発展してきた歴史のなかで誕生したものです。IBM PC/AT のマザーボードを構成する半導体チップは、一部を除けば、多くは IBM PC/AT 専用に開発されたものではない汎用品でした。PC 互換機も当初は汎用品を組み合わせて開発されていましたが、やがて汎用品のセットと同じ機能を、より少ない部品点数で実現する PC 専用の半導体チップ群が開発されるようになりました。これがチップセットの始まりです。チップセットを開発するには、その設計コストが余分にかかりますが、一方では汎用品を組み合わせるより部品点数を減らせるため、マザーボードの製造コストを低減しやすくなります。またチップセットを利用する方が、マザーボードの設計や製造が容易です。さらに、半導体技術の進歩に合わせて高速化も実現しやすくなります。こうしたメリットにより、次第に PC 互換機のマザーボードにはチップセットが使われるようになっていきました。
当初、チップセットは各 PC ベンダーが自社ブランドの PC のために独自開発する例が目立っていました。しかしチップセットに要求される機能や性能が増える一方で、PC の販売価格が下落するにつれ、PC ベンダーによるチップセットの独自開発は難しくなり、半導体ベンダーが開発・販売する PC 用チップセットが主流になっていきました。現在では、PC ベンダーはこうしたチップセット・ベンダーからチップセットを購入して PC を製造するケースがほとんどです。
現在の PC 用チップセットに含まれる機能は、メモリー・コントローラと I/O コントローラ、そしてシステム・コントローラの 3 つに大別できます。メモリー・コントローラは、メイン・メモリー・チップや外部キャッシュ・メモリー・チップを制御してプロセッサーや I/O デバイスとのデータ転送をつかさどります。また I/O コントローラは、ディスクやグラフィックス、ネットワークなどの I/O デバイス、またはそのインターフェイスを制御します。システム・コントローラは、割り込み要求 (IRQ) や DMA、システム・クロック、タイマ、電力管理など PC システムの基礎的な部分を制御します。
上記の 3 つのコントローラがチップセットにどのように実装されるかは、チップセットの種類によって様々です。チップ「セット」という名に反して、1 つの半導体チップに必要な機能をすべて集積しているチップセットもあります。しかし、一般的には 2〜3 チップで構成されていることがほとんどです。その場合、プロセッサーとのインターフェイスとメモリー・コントローラを装備しているチップは、ノースブリッジ (North Bridge) または MCH (エム・シー・エッチ、Memory Controller Hub) と呼ばれます。また I/O コントローラを内蔵しているチップはサウスブリッジ (South Bridge) または ICH (アイ・シー・エッチ、I/O Controller Hub) と呼ばれます。プロセッサーに近い側が「北 (North) 」で、遠い方が「南 (South) 」と理解すればよいでしょう。システム・コントローラの機能は、この 2 チップにまたがって実装されることがほとんどです。また I/O コントローラに分類されるグラフィックス機能は、例外的に North Bridge (MCH) に内蔵されることがほとんどです。

 
 
 
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